今年の第91回アカデミー賞では、Netflixのオリジナル作品「ROMA」が3部門を受賞しました。ネット配信映画がアカデミー賞受賞に至る時代が到来しました。

今年は自宅でいきなりアカデミー作品が観られるという不思議な状態になっています。

僕もこの話題の映画ROMAを自宅で鑑賞しました。

感想としては、今の所は今年ベスト作品です。
「あぁ。映画観たなぁ。」と思える作品でした。できるなら映画館のスクリーンと音響で楽しみたい作品でした。
劇場公開に関しては、監督のアルフォンソ・キュアロンさんも最新の音響システムを備えた映画館でしかダメだと言っているそうですが、納得です。この映画には劇伴がないのです。そのかわり聴こえてくるのは主人公を取り巻く生活の中のあらゆる音です。この音がものすごく効果的なのです。

映画の内容は、キュアロンさん自身の記憶の物語です。彼が実際にお世話になった家政婦さん(劇中の名前はクレオさん)が主人公です。クレオさんが働く一見裕福な家庭はキュアロンさんの家族です。
舞台は1970年のメキシコ。クレオさんとキュアロン家の人々は変わっていく時代の中で喪失と再生を経て、絆を深めていきます。

僕が1番印象的だったのは、クライマックスを迎える直前の食事のシーンです。ここでお母さんが子供たちに向けた会話に感動しました。いざという時の母親の強さ、気高さというのは世界共通だなぁと思いました。自分ならこんな時にこんな風に振舞えるのだろうかとも思いました。

映画は全編モノクロですが、すごく繊細できれいな映像で見応えがあります。

壮絶で大変な事が起きていても、なぜか穏やかで優しい気持ちになれるのは、主人公クレオさんの佇まいと、キュアロン家のお母さんの生き様がそうさせるのかなとも思いました。

観終わった後もしばらく映画のことを考えていたくなるような作品でした。