『ボランティアの方はこちらで受付してください!』
『車両での運搬が可能な方はあちらで受付を!』
『被災者の方はあちらへ!』

これは、先日参加した
「災害ボランティアセンター設置・運営訓練」で、受付係を担当した僕のセリフです。

約80名の参加者が、ボランティア役、被災者役、ボランティアセンターの運営役にわかれて、現地でのボランティア受入れ作業を模擬体験したのです。


『ボランティア訓練』はどこかで聞いたことあるけど、
『ボランティアセンター運営訓練』って何なんだろう。


実はこのボランティアセンターがとても大切なのです。

最近は日本各地で自然災害が増えています。

どこかの地域が大きな被害にあった時、まずは自衛隊や消防隊などが現地に入って救助活動などを行います。

そして、被災地に人が入れる状態になった時、一般のボランティアが現地に入り家屋の片付けや泥出しなど人手の必要な支援などを行います。

このとき、現地でボランティアの人たちを受け入れる窓口が必要です。それがボランティアセンターです。

ボランティアの人たちは基本的に一般人です。だから経験が全くない人もいるのです。

ボランティアセンターは、こういった人たちに現地での注意点を指導したり、
看護師などの資格を持つ人、車で物資や人の運搬ができる人などがいれば、適切な場所にマッチングさせたりという仕事をするのです。

そして、これからはこういったボランティアセンターの運営にも、僕たちのような一般人の手助けが必要になってきているのです。



この研修に参加したきっかけは先日のイベント「団地内清掃」で、住民の1人である市議会議員さんに誘われたことです。

僕は最初、30分くらい公演を聴くものだろうと思っていましたが、実際には

朝10:00〜午後15:30

というけっこうな日程でした。

午前中は災害ボランティアの専門家の方の話を聴きました。これが相当なボリュームでした。

昼食は災害用非常食。賞味期限5年のインスタントカレーでした。

パックを破ってお湯を注いで15分で完成。お湯がない場合、水をそそいでも作ることができます(30分必要)



そして後半がボランティアセンター運営の模擬体験です。

僕は運営チームの「受付班」を担当しました。

何をするかと言うと、
仮想の受付センターに入ってくるボランティア役の人たちと、被災者役の人たちをひたすらさばく。
という作業です。

班には10人ほどいて、ほとんどの方が社協の職員さんか市の職員さんで、一般人は僕を含めて2人でした。

他にも
・マッチング班 ・ニーズ班 ・資材班 ・送り出し班
がありました。人の構成はほぼ同じだったと思います。


演習が始まる前にミーティングの時間がありました。

自分の班が受け持つ場所の確認と、演習内容の確認ですが、後にこのミーティングが非常に大切だったことが解ります。

そして演習がスタート。

40人ほどのボランティア役、被災者役の人たちが次々やってきます。
だれがボランティアで誰が被災者か解りません。

ボランティアの人たちには用紙を渡して、
名前や住所、ボランティア経験の有無、ボランティア保険に加入してるか、特殊な資格を持っているか、
などを記入してもらいます。

ここで学んだことは

・実際の現場は相当バタついている。という事でした。

40人が多いか少ないかは別として、本当に次から次に人が来るので、すぐに手一杯になってしまいました。

しかもボランティア役の人たちも、ただ来るのではなく、
・「保健師」の資格を持っている
・スコップを40個持ってきている
・活動帰りで衣服がドロドロに汚れている
・軽作業しかできない
・車両の提供が可能。7人まで運べる
など様々な設定が付け加えられています。

これらにひとつずつ対応し、違った場所に誘導しなくてはいけません。
正直、事前にいろいろ打合せした事も飛んでしまうくらいバタついていました。

『これ、マジで大変じゃが…』
受付班一同の率直な感想でした。




人の流れが一旦落ち着いて再びミーティング。

ここで学んだのは

・現場で求められるのはマニュアルではなく、対応力。という事でした

実際、この演習には参加者に知らされていない設定がいくつか仕込まれていたのです。例えば

・センター内のマップが何らかの原因で数人にしか行き渡らなかった。
・センター内の場所の配置が予告無く変更されていた。
・ボランティアの中で体調を崩した人が出てしまった。

などです。これはその場で各チームが判断して対応するしかありません。

さらに言えば、僕たち受付チームの場合、
スタッフ10人に対して、受付の机が1つしかないという状況がありました。

演習前の最初のミーティングで
「これはさすがにさばけんじゃろ」という話になり
空いている机を2つ探して持込み、机の配置や人の分担をあらかじめ決めておきました。

それでも相当にバタついたのです。

チームでは、基本的なマニュアルの確認はもちろんですが
何が起きるか分からない現場で、できるだけ予測し、その場で対応し改善していく
ということが大切なんだなと思いました。



最後に気づいたのは

・連携が欠かせない。
という事。

事前のミーティングが大切だったと書きましたが、このミーティングで何が大切かと言うと、

チーム内でしっかり連携しておく。という事なのです

何が起きるか分からない現場では、充分にチームが連携していないと対応できないという事が演習でよく解りました。

さらに言えば、

事前ミーティングは班単位ではなく運営チーム全体でやっておかなくてはいけなかった。


ということが解りました。正直これはできていなかったです。
みんな各班ごとでしっかりとミーティングしていましたが、
班を越えて運営チーム全体でしっかりとしたミーティングをしていれば、さらに連携できたように思います。

たぶん、これが今回のボランティアセンター訓練の最大のねらいだったのだと思います。


1日の演習を通して、災害というものがぐっと身近な問題として認識できるようになりました。

受付班の人たちともたった1日でしたが、仲間になれた気がしました。

社協の職員さんの1人が
「もし実際に運営する事になったらこのメンバーでやってみたいです」
といってくださったのが嬉しかったです。

ここには書ききれませんが、本当に内容が濃く、忘れられない経験になりました。